保育士実技試験②
造形表現に関する技術
いよいよ実技試験当日。
筆記試験とは別の場所で行いました。
年齢や性別も様々で、私の想像する以上の人数が集まっていました。
まずは造形の試験です。
色鉛筆を用意し、お題を待ちます。
お題は配布された用紙に記載してありました。
私の時のお題は「お誕生日会」でした。ですが、予想していた以上に細かい注文が入ります。「5才以上が1名以上。プレゼントをあげたり歌を歌ったりする。お祝いされている1才児1名以上。保育士1名以上。」
細かい。予想以上に注文多い・・。少し焦りました。
周りからはコツコツと、早速取りかかっていらっしゃる音が聞こえてきます。
まずは下書き。
それが大きな間違いでした。練習を一度もしていなかった私。この鉛筆で下書きをしてから色を塗る作戦で大失敗。
時間配分が全く出来ておらず、最後の10分で焦りに焦りました。背景も色鉛筆で描かないといけません。下書きだけでかなりの時間ロスでした。
本当に大失敗です。やはり本番を想定した練習は不可欠です。
言語表現に関する技術
猛反省した後、少し時間を空けての言語表現の試験です。
気持ちを切り替え、番号が呼ばれるのを待ちます。
人数も多かったのか、控え室から数名のグループで呼び出され、別の待機室へ向かいました。そこから更に個別での呼び出しです。
ストーリーは完璧に暗記しました。あとは目の前に子供達がいることを想像しながら素話をする。「大丈夫。大丈夫」と自分に言い聞かせながら待機です。
直前の方の素話がかすかにドア越しに聞こえてきます。
幸いストーリーが違ったので、聞き入ることは無かったのですが、やはり他の受験生の実力が気になってしまいました。
いよいよ自分の番号が呼ばれました。
「失礼します。」
ドアを開けると、目の前には2名の審査官が座っていました。
中年の女性1名と、白髪交じりの男性1名。
かなりの緊張感が漂う中、「初めて下さい」という中年男性のかけ声とともに
「今からおむすびころりんと読みます」とスタートしました。
練習の成果もあり、途中で頭が真っ白になることもなく、
「おしまい」まで言い切り、終了のアラームが響きました。
その間、一切笑うこともない審査官方・・・。
「一体何十人の素話を、今日は何十回聞いてきたんだろう・・・。
私のおむすびころりんは、何回目のおむすびころりんだったんだろう・・・。」
そんな事が考えながら、部屋を出て行きました。